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HIS2008 特別企画と特別講演 9/3 [学会]

この日は、特別企画と特別講演がありました。

■特別企画

司会とパネリストは下記の方々です。
司会及び全体説明
 椹木哲夫氏(京都大学,ヒューマンインタフェース学会会長,横幹連合理事)
パネリスト
 渡辺 富夫氏(岡山県立大,本学会前会長):かかわりのインタフェース
 仲谷 善雄氏(立命館大,本学会理事):実感のインタフェース
 清水 義雄氏(信州大,日本感性工学会,横幹連合理事):感性のインタフェース

■特別講演
 鷲田 清一氏 大阪大学総長「表面の深さについて」

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特別企画では、現在に至るヒューマンインタフェース学会の状況や、
学会が担っている研究分野についての説明後に、パネリストの先生方の
お話があったように思います。

以下、印象に残ったことのメモ

渡辺先生
 ・開発されたロボット、ペコッパー
 ・人は共感を求める生き物
 ・KYロボット

 ペコッパーは、動画を見ているとなんとも言えない、面白いというか
 ユニークな動きです。

仲谷先生
 リスクコミュニケーションについて
  地震の津波等の避難
   家族にとって、コストが大きく、避難しない理由は多様
   例:家財道具を置いていけない
   →認知的不協和

   避難しない理由を作る→津波はこないかもしれないから12分、情報収集
              →この間に津波が来るとこの人達は確実に亡くなる

   ・情報の意味作用が規格化
   ・災害でも社会的な約束事
   ・できるだけ早期に訓練
   
清水先生
 ・愉快で安定した社会作りでの科学技術の関わり
 ・エネルギー問題、環境問題→人口科学がもたらした
 ・エネルギーや環境等の問題が解決→人間の混乱は無くならない
 ・人々の意識/価値を変える 物から感性へ
 
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■特別講演  鷲田 清一氏 大阪大学総長「表面の深さについて」

 哲学の御講演で、奥が深いお話でした。
 私に、どこまで理解できたのだろうか。
 以下、メモをそのまま載せます。(思いっきり中途半端なメモですが.....。)

 ・インタフェースは、顔と顔
 ・顔はインタフェースそのもの
 ・ポスターやテレビは、顔ではない
 ・VRの像は浅い
 ・画面が深いって、どういうこと?
 
 マリクレール 雑誌の連載
 ・服を哲学者が論じてはいけないといわれた
  →流行は今だけ
  →見かけ、うわべ

 ※鷲田先生は、敢えて人の研究されていないところを研究されたそうです。

 哲学は歌舞伎
 →身を切る言葉もある
 →2〜3回読んだらもう一度読みたくなる

 ギリシャ人
 ポールバレリー:もっとも深いものは表面である。
 
 フランス人:風景と顔

 日本:顔は面
    面差し
    素顔あって、画面でもある。
    能の表は、仮面

 英語:マスクー顔つきがいい

 近代人が顔と仮面を区別したところに問題
 ・影:光が当たらない、実体がない
 ・星影:星の形の事
 ・面影:もう一つの形を見る
 ・古代の人は、区別していなかった

「フェイスはインタフェースでこそ、ありうる」
・顔で誰か、顔でどう思っているのか
・思いがよぎるときは、顔→見る事ができない顔
・似顔絵をPCで描く
  →一筆書きができない
  →似顔絵作家に敵わない
  →位置情報

・スイートスポット:自分の気に入った顔の角度
・視覚的に自分の顔にアクセスできない
・ニーチェ:一番遠いものは、自分自身
・ベール越しの世界:合理的な
 →同じ:室町時代 耳に髪をかけない顔
 →公家:眉を剃って表情がわからないように頭の上に眉を描いた

・他人と目と目が合う→苦痛
・眼差しと眼差しが合う
・他の人が他所を見ている時しか、その人が見れない
・テレビ:マジックミラー越しに見ている
・雑誌の顔を含めない
・処刑囚に目隠しは、処刑者のため

”顔は観察の対象になりえないもの”
・声にも顔がある
・対象として見られることを拒む
・顔は切迫しながら撤退する
・顔は切迫しながら、恥じらいながら逃げていく、消えていくもの
・レビナス:人の顔とは限らない 
・高倉健の顔は背中にある
・昔の人は、醸し出す雰囲気は、その人だと思っていた
・近代は、人の存在が顔となった
 →絵画、身分証明書
・その人の顔は手かもしれない
・画家達の仕事(20世紀の)
 →レビナスの言う現象を描く
 →そっくり写すカメラ→仕事を失った

ジャコメッティ
・グレーの細長い針金のような人
・描いてもらった人の本によると、ある有名な哲学者の方は、
 ジャコメッティに恋われてモデルをされたのこと
・できあがるとそれが気に食わなくて消す
 →打ち消すということで、存在が表れることに歓喜する
 →消えることが存在

フランシスコベーコン
モデリアーニ:アメリカの原始美術に魅かれる
       薄いブルーの目→お歯黒
       モデリアーニの作品を見ると、ジャコメッティが理解できる

谷崎潤一郎:作品にでてくる芸妓:お歯黒、口紅、らんでん
      当時の照明でぼうと映し出されている
      能面

子への母の表情教育→見ていると飽きない
 
 


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